ドイツ空軍 第52戦闘航空団 W.Nr33252「黒の4」番機
1945年05月 チェコスロバキア
◆作品概要◆
【キットメーカー】ハセガワ
【スケール】1/48
【機種タイプ】メッサーシュミットBf109K-4
【作品の完成】2010年08月
基本はキット素組み。主な追加工作として、コクピット内の射撃照準器のディテールアップ、及びシートベルトの追加。アンテナ類、ピトー管及び機首機銃の金属置換え。主脚ブレーキホースの追加と機体全面へのリベット打ち。翼端灯・尾灯のクリアーパーツ置換え。アンテナ空中線張り。機体はグラデーション塗装の上、一部を除くマーキングと国籍標識は塗装。また、車輪廻り、機銃類及び排気汚れ等を表現。
1943年の春以降、連合軍によるドイツ本国への空襲が激しさを増していました。アメリカ軍における高々度戦略爆撃機(B-29)の開発情報を受け、その対応策として、メッサーシュミット社はドイツ空軍の要求に基づきBf109G型改造の優れた高々度迎撃戦闘機の開発を進め、Bf109K型を送り出しました。
K-4型は、Kシリーズでは最初の量産型で、基本的にはG-10型の内部装備と細部の改修を行ったものです。エンジンはDB605DMまたはDB605DB型を搭載し、プロペラは幅広のVDM9-1259Aを装備しています。武装は30mmのMK108機関砲1門をプロペラ軸を通して装備する他、機首上部に13mmのMG131機銃2挺を装備しています。
外観上の胴体の特徴は主車輪カバーを付け、尾輪を引き込み式にして空気抵抗を減らしました。この他、オイルクーラーはDB605ASと同じ大型のFo987に交換しています。この改修を行ったことで、機体の空気抵抗が減りその結果、最大速度は同じエンジンを装備したG-10型よりも20km/h(高度7,500m)増して710km/hを記録しました。
マーキングは、ドイツ空軍スーパーエース:ヘルマン・グラーフ中佐を司令官とするJG52航空団所属の「黒の4」番機です。尚、グラーフ司令官は、地上指揮に専念するように命令を受けていたとのことから、彼のパーソナルマーキングである機首の「赤いチューリップ」を施した本機体は、専用機として運用されたかは不明。
本作品では機体全体には、実機資料等を参考に球グリ工具にて◎形リベット打ちを施してディテールアップし、 塗装は、グラデーションにて経年退色と帰還直後の汚れを表現しました。マーキング類は、国籍、指揮官マーク、機首のレッドチューリップを塗装にて行ない、パーソナルマークや注意書きステンシル等はデカール使用しております。
機首廻りのディテールアップについて、排気管をクイックブースト社製のレジンパーツの使用、排気管カバーを真鍮薄板(0.1mm厚)へ置換えてディテールアップしています。また、主脚廻りでは真鍮線によるブレーキパイプの追加と主車輪をトゥルーディテール製のレジンパーツの使用にてディテールアップしています。
ループアンテナ(方向探知用FuG16 ZY/DF)は、真鍮板0.1mm厚を切り出して自作、アクセント付けのため無塗装で仕上げてあります。また、アンテナ線は、市販の0.09mm径の黒色ナイロンテグスを使用しました。尚、機体背部、及び垂直尾翼のアンテナ線の取付け基部は、極細金属線をよじって制作し取付けてあります。
コクピットは、自作のシートベルトを追加、した以外、キットのものを使用しました。Revi16B射撃照準器は、実機が離着陸時には収納していたことから、収納状態で再現しました。
機首のMG131 13mm機関銃は、大小の真鍮パイプを組合わせて自作し、置換えてあります。
ピトー管は、大小の真鍮パイプを組合わせたものに置換え、左主翼下面のモラーヌ・アンテナは、ナイロンテグス線に真鍮板を巻き削出して自作しました。
機体の下面塗装について、K-4はRLM76ライトブルーが標準塗装色であったが、大戦末期では、生産数向上のため、塗装が省略された機体がありました。
本作例の実機については未調査ですが、模型的な趣の演出のため、無塗装仕様で仕上げました。使用塗料は、ガイアカラーNo.123 スターブライトジュラルミンをベースに、Mr.カラースーパーメタリック SM01スーパーファインシルバーを部分的に使用しました。
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