空中アンテナ線基部について解説
第二次世界大戦期の航空機における無線器では、機体外部に露出する空中アンテナ線が張ってあります。実機においては、この空中アンテナ線が金属製の機体に触れるとアンテナとしての機能に支障をきたすため、このアンテナ線の基部には電気的絶縁する処置が行われています。これを模型的に再現し、かつ、ディテールアップ化を図るため、私が常用している自作方法を紹介します。因みに、この方法の応用で複葉機の張り線基部(ターンバックル)も再現できます。
材料と工具
用意するものは、ジャンクリード線と自作治具のみ。自作治具は、真鍮線(0.3mmΦ)を切り出して、先をL字に曲げたモノで、持ち手のプラ棒(2mmΦ)に差して接着してあります。
製作の手順
先ずジャンクリード線の被覆を部分的に除去し、中の銅線1本を引き出します。因みに私が使用している銅線は、0.1mmΦ前後の極細のものです。
引き出した銅線は、緩く折り曲げてねじり、自作治具のL字角部分に掛けます。
掛けた銅線の端部を揃えて片方の指でつまみ、もう片方の指で自作治具のプラ棒持ち手をつまんで、それぞれ両側の反対方向に少し引っ張り気味にします。そして、自作治具のプラ棒持ち手のみを一定方向に紙縒り作る要領で回転させると銅線がよじれてきます。
銅線が綺麗によじれ、必要なよじれ長さが取れたら作業終了です。自作治具から銅線を外して、不要な端部をカットして完成です。慣れない内は、銅線が途中で切れたりしますので、そこはOJTでお願いしますね。
以上