“エストニアのために!”
◆作品概要◆
【キットメーカー】タミヤ
【スケール】1/48
【機種タイプ】ソビエト中戦車T34/76 1941年型(鋳造砲塔)
【作品の完成】2021年06月
2018年の公開(日本公開:2019年10月25日)されたロシア映画「T-34レジェンド・オブ・ウォー(邦題)」を観て、遅ればせながらこの戦車の事を知りました。なんせ飛行機一点張りなもので戦車知識は殆ど無く・・・・。(気を取り直して)映画でのストーリー設定のリアル性は置いとくとして、現代風にCGと実写を織り交ぜたリアルな戦闘アクションに非常が迫力があって、「戦車戦とはかくありき」的な説得力がありました。また、この映画に登場するT-34は、前半部に76mm戦車砲搭載の初期型、後半部に85mm戦車砲搭載の後期型で、メカ的にも飽きさせない内容構成に(飛行機モデラー観点で)脱帽です。
今回の製作も前回のティーガーⅠ(初期生産型)と同様の位置づけで、飛行機模型における塗装技術の幅を広げる目的としていますので基本は素組みです。また、スケール感は非常に大事と考えていますので1/48スケールを選択しています。尚、現在のところ、自分の中ではT-34は二番目にカッコイイ戦車にランク・インしています。就役当時はどのドイツ軍戦車より優れており、設計上の課題は残るも当時先進的な発想の傾斜装甲を備えたデザインがお気に入りです。(でも一番カッコイイ戦車は、ジャーマングレイに塗られたティーガーⅠです)
本作品の製作に際し、自身の戦車模型に関する知識が皆無のため、ひたすら戦車関連の模型雑誌に目を通したり購入したりして、見様見真似でなんとか完成に漕ぎ着けました。今回試した塗装法(ウェザリング)は、スプレー技法とアルコール落としです。これらの技法は、もう一工夫で欧州東部の航空戦における冬季迷彩の表現に活かせそうですね。作りやすいキットだったので楽しく製作が進められました。たまには戦車製作もいいものですね。(再認識!)
本作品の製作において、ディテールアップと呼べる事はしていないつもりですが、強度上でプラ材では不安が残る車体前面の機銃砲身を真鍮パイプ、各部の手摺(砲塔・車体上面)は基部残しで真鍮線に置き換えています。また、戦車砲の砲身は作業手間を省くため、アルミ製の市販アフターパーツに置き換えています。後、車体前面の照明ライト・レンズはプラ整形色のままなので、市販のクリアーパーツへアルミテープ裏貼りにて置き換えています。
砲塔の鋳造表現もキットで再現されていますが、少々甘く感じたのと砲塔後面にパーツの継ぎ目があり、継ぎ目消し処理のため鋳鉄モールドが消えてしまうため、プラ用パテにて砲塔の側面全体に鋳鉄表現を再構築しています。
今回の製作で本格的に試した各技法:スプレー技法では車体上面の塗装面に浮き出す錆の表現、アルコール落としでは履帯表面に付いた土埃の表現では、地と空、鉄とジュラルミンとの違いがあるものの、塗装技術における戦車から飛行機への応用手掛かりを得ることが出来たと感じました(たぶん)。尚、飛行機モデラーとしては、前回のティガーⅠの塗装方法も面白かったのですが、清潔感?ある汚しの今回塗装方法に好感が持てそうです。
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