2022/01/29 製作記事~1/48 零戦22型甲(タミヤ)~#01

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三菱 零式艦上戦闘機22型甲 製作記まとめ(主に工作編)

 本キットは、今から12年前の2010年発売ですが、現在も国産零戦キットにおける最新の1/48スケール傑作キットの地位を占めています。モールド・ディテールやパーツの合いは非常に良好でサクサク、カッチリと組上がる印象です。ところがぎっちょん(再発)!当サイトの主は、素組みで完成できない病を患っているため、懲りずに写真資料とにらめっこすること数日間、でも近頃めっきり衰えた集中力と根気力とを考慮し、ポイントを絞って改修することとします。

本キットでの改修点!

 仮組みしてみた印象ですが、噂に違わぬパチピタの「神キット」です。特筆すべきは機首の潤滑油タンクのサイドパネルにスリット開口が再現されていることです。当然スリットから内部が見えますので、内部には潤滑油タンクが再現されています。凄いですね・・・。少し残念なのは、カウリングのスライド金型による一体成型でモールドの切れが悪くなっていることぐらいでしょうか。主要部の仮組みを終えて、このキットでの追加改修点が見えてきました。いつもの定番改修点と共に忘備を兼ねて下記に纏めてみました。

【主な改修ポイント】
・操縦計器盤のディテールアップ→3Dデカールの使用にて
・操縦室内のロールバー廻りのディテールアップ
・機首7.7mm機銃溝廻りのプチ改修
・九九式三番三号爆弾一型改の装備追加→他社キットの余剰パーツを流用

【定番改修ポイント】
・発動機の点火プラグ配線の追加
・風防と天蓋の縁厚の薄々加工
・天蓋開閉ハンドルの追加
・アンテナ支柱、ピトー管、及び武装機銃の金属パーツ置き換え
・アンテナ線張り
・主翼上面脚出し表示棒の追加
・主脚ブレーキホースの追加と主輪の自重変形の加工
・全面リベット(◎形手打ち)の追加

まずは、最新情報を新刊資料本からお勉強

 模型製作に欠かせないのが実機資料本ですね。この「ソコハ何色?」資料本は今年(2022年)1月に出版されたばかりで、タイトルは日本海軍機と謳っていますが、比較的に現存機が多い零戦の細部がどのような色をしていたのかを実機パーツを用いて写真解説されています。また、比較としてレストア雷電と現地残骸化した一式陸攻の内外塗装についても収録されています。零戦については、限られた情報の中で過去にいろいろな方々の検証や新発見で未だ情報が混乱?しているようですので、関連情報の整理と更新、及び増補に役立ちそうです。本作品は、この資料本を最大限に活用してみたいと思います。

定番手順の操縦室から製作スタートです。

 今回改修のお題目である操縦計器盤のディテールアップに使用する3Dデカールは、クインタスタジオ製3Dデカール(1/48 A6M3 零式艦上戦闘機 三二/二二(甲)型用 内装3Dデカール /タミヤ用)です。このデカールは、台紙に樹脂で立体的かつ厚みのある印刷を施し、精密な計器盤やコンソールパネルを彩色再現しています。取説ではPVAボンド(木工用ボンド)やエポキシボンド等で接着するとのこと。彩色パターンは三菱生産型と中島生産型用の両方が付属していますが、零戦22型や32型は、全て三菱重工で生産されており、中島飛行機では生産されていませんので、ミス・リサーチですね。因みに資料本「ソコハ何色?」では、操縦室内の塗色は、中島飛行機で生産された機体も三菱重工製の塗色と同じ色とのこと。一般に両社における色の違いがあることが広まったのは、残骸機や現存機における退色時の色の違いが原因かと推察されますね。

 操縦計器盤への3Dデカール貼への下準備として、対象部分の操縦計器盤のモールドを削り取ります。あと、座席高さ調整紐を真鍮線(0.3mmΦ)にて追加し、滑車部分をプラ板(0.3mm厚)にて″らしく”ディテールアップしています。キットでは操縦室床にある下方視認窓が透明パーツにて再現されていますので、忘れて塗装時に塗りつぶさない様に、事前に窓部分の表・裏面にマスキングテープを貼っておきます。

機体内部の補強は忘れずに!

 機体胴体パーツ間や主翼との継ぎ目消し作業時の割れ防止のため、キットのランナーやプラ棒にてつっかえ棒を補強として内部に設置します。これ意外と結構大事で後が楽です。この他に機首の潤滑油タンクのサイドパネルにあるスリット・リブは、イモ付け接着となりますので強度面での不安が残ります。ですので0.2mm厚プラ板を細切りして裏面にあて接着し補強しています。

機首7.7mm機銃関連のディテールアップ

 今回改修のお題目である機首7.7mm機銃溝廻りのプチ改修の工作です。キットでは機首上部にある7.7mm機銃の溝底が省略されて、機首内部まで筒抜け状態なので、2mm径のプラ棒の軸中心に沿ってピンバイスで1.3mm径の孔を開けて切り出し、自作の溝底部パーツとして追加しています。

 加えて、7.7mm機銃は真鍮パイプに置き換えディテールアップすると共に、銃身を後付け出来るように加工しています。7.7mm機銃の後付け加工について具体的に説明します。

 まず、キット7.7mm機銃の部品の銃身部をカットし、ピンバイスで孔を開けて真鍮線の取付け軸(0.5mmΦ、見掛かり長さ:約5mm)を取り付けて組立説明書通り機首上面パーツ裏部に接着します。真鍮パイプに置換する7.7mm機銃の銃身部は、2種類径(銃身部分:外径0.7mmΦ/内径0.53mmΦ、銃口部の鉢巻:外径0.9mmΦ/内径0.73mmΦ)の真鍮パイプを組み合わせて作ります。因みにパイプ同士の接着は、瞬間接着剤にて行っています。

 出来上がった真鍮置換用の7.7mm機銃は機首の銃溝から見える取付け軸(真鍮線)に外から差し込みます。

 今回はこの辺で、ごきげんよう。

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