川崎 三式戦闘機「飛燕」Ⅰ型丙 製作記まとめ(主に工作編)
前回の空中アンテナ線廻りの工作が完了したので、お次の操縦室製作に取り掛かっていますが、まだ作業途中なので先に完了したプロペラのマグネット式脱着改修から進めます。
プロペラのマグネット式脱着改修
キットのインストを確認するとプロペラ・スピンナー部分にポリキャップを仕込んで、脱落防止主体で回転可能(無理やりですが・・・)な構造になっています。経験上、この手のポリキャップ式でプロペラの脱着を行うと力が入って、場合によっては破損させることがあり、加えてプロペラの回転も固くなります。
そこで、このキットの構造を活かしつつ、マグネット式脱着機構に置き替えます。その方法としては、ポリキャップ(4mmΦ)をネオジム磁石(4mmΦ)に置き換えるだけです。ただし、ネオジム磁石の長さ(2mm×2個)は、ポリキャプのそれ(3mm)より少し長いので、スピンナー・パーツの受け孔には同径のドリル刃で孔奥行を確保しています。
プロペラ軸側には、マグネットを受ける鉄線を仕込みます。そのため、キットのプロペラ軸にピンバイスで先行して貫通孔を開けて、軸の補強も兼ねさせます。
プロペラ軸に仕込む鉄線には、市販の虫ピンを使います。有頭なので、この部分を使ってマグネットとの接触面の最大化を図ります。
プロペラ軸先端の虫ピン頭部分とプロペラ・スピンナー内のマグネットがピッタリと接触する様にプロペラ軸の長さを調整します。
プロペラ軸の長さ調整を終え、プロペラ・スピンナーがピッタリと納まった状態。
凹状押出ピンの処置方法
私が常用している凹状押出ピンの処置工作について解説します。一般に凹状押出ピンの処置方法として、プラパテ埋めや瞬間接着剤埋めが多い?のでしょうか。私も過去にこれらについて試したみたものの、前者では乾燥後のヒケや材質の脆さ、後者では硬化後のプラ材との固さ違いで、綺麗な平坦面に中々ならず、特に極狭部分では絶望的です。
それでは、早速作業の解説に入ります。必要な孔埋め材料は、ポンチ等で必要な大きさに切り出したプラ板(プラペーパー)です。因みに私が使っているモノは、ホビーベース イエローサブマリン社製のプラペーパー(0.14mm厚)です。このプラペーパーは薄いのはもちろんのことですが、プラ質が柔らかいので都合が良いです。
手順は、先の切り出したプラシートを押出ピン孔(先の写真:×印)に入れて、プラ用の流し込み接着剤を流し込み、これにより軟化したプラシートを上から平坦面のある棒状のモノ(写真:ドリル刃反対側を使用)を用いて、押出ピン孔を充填する様にプラシートを押し広げます。尚、押出ピン孔がプラシートより深い場合は、プラシートの枚数を増やし重ねて対応します。これは、厚みのあるプラシートでは、軟化しにくい傾向があるのでこの方法に適しないためです。
プラシートが完全硬化したら、極細ノミやカッターナイフ等で軽く整形し、ヤスリで段差無く平坦面に仕上げます。材質がプラ同士なので綺麗に仕上がります。因みに私が使っているヤスリは、ゴッドハンドの神ヤス(600番→800番→1000番)とスポンジヤスリです。
今回の機体冷却器内部の押出ピン孔の他、主脚カバー内側も処理が完了しました。
今回はこの辺で、ごきげんよう。
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