2026/10/01 製作代行~1/200 ボーイング747-100 JAL❝旧塗装❞(ハセガワ)~製作記事#01

新着情報

製作代行のご依頼製作です!!

 今回のご依頼機体は、日本航空で1970年から2005年頃まで運用されていた、ジャンボジェット旅客機のボーイング747(以下、B-747)の初期型(SR-100)で、マーキングは、1985年(昭和60年)8月12日に墜落事故を起こした「日本航空123便」の機体番号JA8119です。日本航空123便墜落事故についての解説は、ここでは割愛しますが、B-747SR-100について解説します。
 B-747SR-100は、70年代の人口が多く、かつ利用者が増加した日本の航空事情への空港インフラ増強が追い付かず、主要空港の発着数を増やせないことから、1便当たりの乗客数が多くする対応策として導入されました。原型機のB-747-100と異なる点は、短距離で離着陸回数が多い日本市場専用にカスタマイズされた点で、短距離路線専用モデルSR型として開発されました。
 日本航空では、国内線と大阪国際空港(伊丹空港)での大阪-グアム線を中心に運用されていました。その中で、機体番号JA8119(1974年製造)は、1978年に日本航空115便しりもち事故発生の後、ボーイング社により施された後部圧力隔壁の修理ミスが原因とされる、単独機としての航空機事故で史上最多の死者を出した1985年(昭和60年)8月12日の「日本航空123便墜落事故」を起こすことになります。この影響から、日本航空はSR-100の運航を早期に終了することとなりました。

 製作代行におけるご依頼の仕上り程度は、TG(トライアルグレード:『飛行機模型 製作代行の案内』のグレード設定参照)ですが、製作方針のご要望と追加オプションとして、下記の追加工作を行います。
◆ご要望(キット内の選択事項を含む)
・2機入りの本キットの内1機分を製作し、旧塗装 マーキング(鶴丸の塗装)で仕上げる。
・機体下面のスタンド用の接続孔無し。
・駐機状態。
◆追加オプション
・日本航空機123便の機体番号JA8119に変更する。
・キット窓部の開口を埋めてガラス風の窓(デカール部を除く)を再現する追加工作

令和8年8月度(第1回)の進捗状況

 では早速、製作のポイントを交え作業進捗状況を簡潔にまとめてみたいと思います。今回使用のキットは、ハセガワから発売の1/200スケール ボーイング747-100 ❝旧塗装❞です。このキットは、リミテッド・エディションとして、日本航空で運用のB-747が、2011年2月に全て退役することを記念して「鶴丸」を描いた旧マーキングのB747-100を再現できるもので、2011年にリリースされました。

まずは、実機関連情報を資料本からお勉強

 模型製作に欠かせないのが実機資料本ですね。模型製作に使える本機の詳細な資料本は、ほぼ?無く写真集ですが実機に関する解説と当時の外観を確認のため、役に立ちそうな情報が掲載されている、下写真の資料本を活用してみたいと思います。

仮組み確認

 本組み作業着手にあたり、組立説明書に一通り目を通し組立て手順や概要を頭に入れて、実際の作業手順をイメージしつつ、仕上り精度の確保のための補強箇所、及び塗装工程を考慮した後嵌め加工の箇所等の検討を行います。概ね検討の方針が定まったら、全パーツを切り出して仮組みを行いパーツ同士の隙間の有無、モールドのズレ等を確認し、完成時のイメージから逆追いして具体的な作業手順を再構築していきます。また、今回の依頼内容を鑑み、後の工程で支障が無いパーツに限りこの段階で接着固定しています。

 仮組みを終えた感想ですが、パーツの嵌合も比較的良く、組んだ時の大きな隙間も概ねありませんでした。キャビン窓部は開口のままで、クリアーパーツは用意されていません。なので、他モデラーの作品では、全てパテで埋めて平滑処理して、キットに用意されているデカールを貼って窓部を再現されていますが、今回はガラス風の窓にて再現予定です。また、機体全体パネルラインは、凸モールドで動翼部は凹モールドとなっています。1/200のスケール感と実機全景写真から、機体パネルラインは、ほぼ見えないので、凸モールドは全て除去する方が見映えが良さそうです。

仮組み確認からの気づき

 仮組みから得られた見立て情報から、詳細な組立て工作の方法について検討していきます。本キットでは、従来の機体や主翼の内部が空洞のモナカ構造となっており、何らかの補強を検討する必要がありそうです。機首前輪式の航空機の模型において、よくあるバックヘヴィーによる尻餅対策として、キットには錘が入っており親切な設計となっています。ただし、機体や主翼の内部補強により、全体のウエイトバランスに変化が生じる可能性があるので、随時確認が必要です。

 仮組み状態で、機体を机の上に置くと機首前輪が浮きます。キット付属の錘の重さが足りないのかと思いましたが、他に問題がある様です。

 機首前輪が浮く原因は、機体胴体部と主翼付け根にある主輪で、主翼はテープ仮止めのため自重で少し垂れ下がって上反角が浅くなって、主翼付け根の主輪が機首を押し上げているためでした。

 主翼の上反角を正しくセット出来たなら、機首前輪を含めたすべての車輪が設置する様になります。よって、躯体胴体と主翼の接着時には、主翼の上反角に注意しつつ、全ての車輪を仮セットして、接地性の確認を行う必要があります。

 機体胴体パーツには、脱型時における歪が入っており、両側の機体胴体パーツを貼り合わせると隙間が生じます。パーツ間で十分な接着が出来ていない場合、力を加えると割れる恐れがあるため、確実な接着を行う必要があります。また、機体上面に設置されているフィン状アンテナ位置も偏心していますので、是正が必要ですね。

 キットには、キャビン窓部用のクリアーパーツがついておらず、窓孔が開いたままとなりますので、後の工程でガラス表現を追加します。

 一般に胴体尾部右側のAPU(補助動力装置)と想定される位置の突起部は、ハセガワB-747の有名なミスの一つで、実機のその位置には、APUでなく排気孔があり、ハッチは、内側に開くようになっているので、外側に突出しないとのこと。よって、削って補正します。

 もう一つのハセガワB-747の有名なミスは、垂直尾翼の方向舵内にある余分な縦スジ彫りです。この部分はパテ等で埋めて補正します。

主翼端部アンテナの補強工作

 キットの主翼端部には、後方に向けて細長いロッド状のアンテナが設置されています。ただし、強度的に不安があり、取り回し中に破損する恐れがあります。よって、補強工作を行います。

 まず、アンテナ・ロッド部を根元からカットします。続いて、アンテナ・ロッド部根元のカット断面にピンバイスで穴を開けて、芯する洋白線0.4mmΦを差し込み瞬間接着剤にて固定します。因みにアンテナ・ロッド部は、15mmあります。

 続いて、5mm長さに切り出したプラ丸棒1mmΦの両断面から、ピンバイスで孔を開けて貫通させた自作パーツを1か所当たり3本作って、洋白線に差して行きます。固定は瞬間接着剤を使用します。

 3本のプラ丸棒1mmΦを全て差し込んだら、アンテナ・ロッド部全体に瞬間接着剤を塗って、パテ替わりにして、乾燥後に金属ヤスリ等で整形し作業完了です。

主翼本体の補強工作

 主翼は、上下パーツ2分割の貼り合わせで構成されており、内部は空洞となります。この状態で主翼の上面と下面を指で挟んで持った場合、力の加減で主翼が歪んでパーツ接合ラインにクラックが入る場合があります。その対策として、主翼内部にエポキシパテを設置して支柱代わりにすることで補強します。

 主翼内部にエポキシパテを設置した後、主翼の上下パーツを貼り合わせて、流し込み接着剤で接着します。この時、主翼下面のフラッペロン部に生じるパーツ接合面の段差に注意して、段差が極力生じない面一になる様に接着します。

機体胴体部の補強工作

 機体胴体の上面2か所と下面1か所には、フィン状アンテナ突起(下写真:赤丸部分)がありますが、キットパーツでは、機体センターライン上に設置されてなくて、機体胴体パーツの片側にオフセットした状態で成形されています。また、機体胴体の左右パーツの接合部分にあることから、パーツ間の継ぎ目消し作業時の邪魔になるため、一旦カットして、上記作業完了時に再設置出来る様に手を加えます。

 フィン状アンテナをカットした後、機体胴体の左右パーツを仮貼り合わせして、反対側のパーツにフィン状アンテナの欠き込み位置をトレースして、カットされたフィン状アンテナ・パーツの厚み(約1mm)の半分の厚み分を欠き込みます。また、フィン状アンテナ・パーツを切り取った機体胴体パーツ側は、切り出したプラ板0.5mm厚を欠き込み部に貼り足して、フィン状アンテナの位置が機体センターライン上に設置される様に調整工作します。(下写真:赤丸部分)

 上記のフィン状アンテナの欠き込み孔の位置を調整した後のアップ画像です。

 フィン状アンテナの欠き込み孔位置を調整した後、機体胴体部の補強工作に入ります。機体胴体部も左右パーツ2分割の貼り合わせで構成されており、内部は空洞となります。この状態で機体胴体部の上面と下面を指で挟んで持った場合、力の加減で機体胴体部が歪んでパーツ接合ラインでクラックが入る場合があります。その対策として、機体胴体部の左右パーツの接合面に切り出したプラ板0.5mm厚を貼って接着面積を増やすと共に、内部にプラ棒4mmΦを立てることで、歪み防止の支持束を設けて補強します。

次月の作業予定

 今月の作業は、仮組みを開始して上記解説以外の細かな箇所を含め各パーツの成形調整まで終え、翼端の脆弱部、主翼及び機体胴体部の補強まで行いました。次月は機体胴体部のキャビン窓のガラス化工作、及びその組立て作業に着手したいと思います。

・機体胴体部のキャビン窓のガラス化工作
・機体胴体部の組立て

それでは、次月末まで、ごきげんよう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました