2023/03/30 製作代行~1/72 V-22 オスプレイ”陸上自衛隊”(ハセガワ)~製作記事#04

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 本作品は、当サイトをご覧頂いた方からのご依頼にて製作代行させて頂いています。ご依頼の機体は、陸上自衛隊で現行運用されているベル/ボーイングV-22 オスプレイです。それも固有機で機体番号91702号機です。オスプレイは、ティルトローターと呼ばれる飛行方式を採用した、世界初の実用航空機です。この飛行方式は、エンジン部分と回転翼(プロペラ)を含めた全体(ローター)を傾ける(ティルト)ことで、操縦飛行可能な航空機を差し、目的に応じてヘリコプター・モードと固定翼モードとを切り替えることができます。

令和5年3月度(第4回)の進捗状況

 前回でコクピットや小物の製作と塗装、そして地道な機体内補強工作まで終えましたので、今回からキットで表現されていない陸上自衛隊・配備機仕様の追加改修を行い、そして機体塗装に入ります。それでは各工程の解説です。

続・プロペラの仕上げ

 先の塗装完了に続いて、各部のデカール貼りを行い、クリアーコートしてプロペラの完成です。

パーツ・ジョイント部の凸モールド再生

 機体胴体の左右パーツの継ぎ目に凸モールドは、継ぎ目消し工程で邪魔になるのと、経験的に綺麗に仕上がることはありませんので、その対処としてこの凸モールドは切り取って整形の後、同じ大きさ、同じ形状に切り出したプラ板に置き換えます。

 特に円形のモールドは、ポンチ等を用いてプラ板から切り出すと綺麗なモールドで再生できます。簡単ですのでお試しあれ。

 機体胴体の左右パーツの継ぎ目処理と凸モールドの再生作業の完了。

陸上自衛隊配備機への追加改修

 次に機体後部の上面に設置されている、手すり状のHFアンテナの自作、及び取り付け改修を行います。ここでのポイントは、キットの機体面にアンテナ支柱を含め全体の位置を決めることですが、如何せん、使える図面資料がありません。

 ですので、ネットから写真画像を入手して比率換算して割り出します。因みに先の衛星電話アンテナのドーム状位置の割り出しも同様に行っています。

 手すり状のHFアンテナのディテールですが、細か過ぎて写真解説は困難と考え、スケッチ図を起こしました。尚、各部の接着は瞬間接着剤(低粘度)にて行っています。

 手すり状のHFアンテナの完成です。塗装手間を考え、後取り付け式にしています。機体後部上面にある、ドーム状の衛星電話アンテナを手持ちジャンクパーツを加工し取り付けます。

主翼回転基部内のディテールアップ改修

 続いてラスボス的?な改修工作です。今回、主翼の格納回転改造を行ったため、格納時に内部メカが見えるのでこれを再現する必要が生じます。これも詳細資料が手に入らなかったので、実機写真を参考にデッチアップします。

 主翼回転基部の前方部、参考とした米海軍機仕様の実機写真です。今回のデッチアップした主翼回転基部の前方部です。

 主翼回転基部の後方部、こちらも同様に、参考とした米海軍機仕様の実機写真です。今回のデッチアップした主翼回転基部の後方部です。

 尚、内部メカ・パーツは、手持ちのジャンク・パーツ、切り出したプラ板等を組み合わせて自作しています。

塗装の下地作りとマスキング作業

 モールドが集中するトコロにパーツ分割ラインがあったりと結構手間が掛かりましたが、パーツの継ぎ目消し、及び総スジボリ直しを行った後、必要箇所をマスキングしてから塗装下地用のサフを吹きました。そして、不具合部分をチェックし、修正作業をチマチマ行いつつ、サフ吹き最終チェックを経て、これから本塗装工程に入るトコロまできました。

 塗装工程の事前処置として、今回のご要望の機体番号入れを塗装にて行いますので、カッティングマシーンを用いてマスキングシートから機体番号の文字を切り出して所定の位置にセットします。尚、事前に機体番号色のブラックを塗装しておきます。

塗装工程

 塗装工程における手順として、先の工程で製作完了した小物類を先行して塗装し、仕上げておきます。各部、基本インスト、及び実機写真に照らし合わせて塗装を行っています。

 そして機体本体の塗装に入ります。陸上自衛隊機は3色迷彩なのでマスキングを交えながら大きく3段階に分けて塗装を行うことになります。まず最初は、濃色の上面色(第1迷彩色)からですが、実機オスプレイの上面には、整備員が歩行できるメンテナンス・エリアを示すラインのマーキングと滑り止め処理がされており、光の反射でストライプ柄の様に見えます。
 この滑り止め処理のストライプ柄についてですが、反射でなく直視では、陸上自衛隊機では遠目では余り目立たなく、近くでは認識できるものなので、恐らく基本同色で表面の光沢度の差により、発現していつものと考えます。

 が、これを模型的に再現するとなると、微妙な明度差を設けつつ、同化している様に仕上げなければなりません。ですので、先ず、仕上り色より明度のやや高い基本色(ミディアムブルー:C72)を塗装し、0.4mm幅のマスキング・ラインテープを切り出して平行ライン状貼ってマスキングし、基本色と第2迷彩色(グレーFS36320:C307)との混色(3:2)を重ねて塗装します。

 マスキング・ラインテープを除去すると明度差によるストライプ柄が生じますが、色味的にストライプ柄がクッキリして一体感が薄い感じとなります。そこで、全体トーンを落としつつ、色味の一体感を出すためにスモーク・グレー(C101)を全体的に均一にコート塗装します。

 その他、両翼のローター部分等についても同様にスモーク・グレーをコートして、色味を合わせて第1迷彩色の塗装完了です。

次月の作業予定

 次月度の作業内容は、下記の内容で進めます。

・機体迷彩塗装(残り)、デカール貼、仕上げ

それでは、次月まで、ごきげんよう。

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