2025/06/14 製作記事~1/48 モクセイ疾風・立川キ106(タミヤ改造)~#09

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モクセイ疾風・キ106 製作記まとめ(主に工作編)

 前回から機体全体の塗装作業に入っています。今回では、全ての塗装作業を終え、各部の組み立て作業を経て完成です。

機体の塗装(木目仕上げと金属仕上げ)

 まずは、木貼り部分をニス塗り風に仕上げます。ニス塗り風塗装の方法ですが、クレオスNo.48(クリアーイエロー)とNo.49(クリアーオレンジ)を1:1に混色し全体へ均一にクリアーコートします。この手の有色クリアーコートでは、コートを重ねると段々と色味が濃くなりますので、色味の調子を注意しながら全体の色味が同じになる様に塗装する必要があります。

 ニス塗り風塗装を終えたら、各動翼部分の塗装に入ります。各動翼部分廻りをマスキングし、羽布生地色を塗装します。因みに、今回使用したのは、クレオスNo.45(セールカラー)です。

 各動翼部分の塗装を終えたら、メタル部分の塗装に入ります。各メタル部分廻りをマスキングし、シルバー塗装の前に明暗下地を作ります。シャドー色として再度ブラックを塗装します。続いて、パネルラインを残す様にハイライト色のホワイトを重ねて塗装します。因みに、今回使用したのは、フィニシャーズカラーのファンデーション・ホワイトです。

 上面下面の明暗下地が出来たら、シルバーを塗装します。シルバーを塗装は、明暗下地がうっすら透ける程度にオーバーコートする様に吹きます。因みに、今回使用したのは、フィニシャーズカラーのファイン・シルバーです。更にパネルラインに沿って、シルバー・シャドー色として、フィニシャーズカラーのCLK・シルバーを細ライン吹き、リベットパネル内にフィニシャーズカラーのシールド・シルバーを吹いて、単調にならない様にシルバー色の色味に変化を付けます。

 操縦室とガラス部分を除き、マスキング材を除去します。部分的な不具合箇所がありましたので、目立たない様に補修します。今回は、国籍章、味方識別帯、歩行禁止ライン、機体番号を塗装にて行いました。塗装コンセプトは、迷彩塗装前のロールアウト直前状態です。あと、下面フラップ部分もマスキングして、機内色で塗装します。

 引き続きメタル部分の追加塗装作業です。まずは、点検パネルやハッチ部分の廻りにマスキングを行います。前回と同様に下地色にグレーを吹いた後、フィニシャーズカラーのCLK・シルバーを吹いて仕上げます。因みに、今回使用した下地グレーは、フィニシャーズカラーのファンデーション・グレーです。

 シルバー塗装が全て完了しましたので、マスキング材を除去します。尚、この段階でも操縦室とガラス部分のマスキング材は残します。

 点検パネルやハッチ部分のシルバー色が、色彩的に細かなディテールを増やすことから、単調さを軽減してくれてますね。

機体の塗装(クリアーコートとウォッシング・スミ入れ)

 最終仕上げに向けて全体の艶感を統一するため、クリアーコートします。因みに、今回使用したクリアーは、クレオスNo.181(スーパークリアー半光沢)です。クリアーコートを終えたら、操縦室のマスキング材を除去します。クリアーコートについて補足です。今回、全体の仕上り艶感を統一するための艶下地調整を行っています。具体的には、動翼羽布色(セールカラー)は艶消し仕上りになっていたため、事前に光沢クリアーを吹いて、他の部分の艶(光沢と半光沢)に近づけてから、全体に半光沢クリアーコートを行っています。

 そして、最終仕上げにスミ入れ兼ウォッシングを行います。使用塗料は、タミヤ・エナメルのブラックとダークブラウンを1:1にて混色し、溶剤で薄めた状態で全体に塗布します。今回拭き取りに使用したのは、エナメル塗料専用の溶剤でなく、ジッポライターオイルを使用しています。ジッポライターオイルは、エナメル塗料専用の溶剤より揮発性が高いので、塗料の拭き取り時、うっすら表面に塗料が残りやすく、仕上りのコントロールが容易になります。スミ入れ兼ウォッシングを終えたら風防ガラス部分のマスキング材を除去し、漸く塗装工程の完了です。

各部の組み立て作業

 先ずは機首廻りから。排気管の接着から作業開始です。本作は、製造工程を終えた状態のため、排気管は新品で焼け等の症状は無いと仮定していますので、ベタ塗り仕上げとしています。実機は恐らく黒色で塗装されていたかと思います。ですので、耐熱塗装された鉄管っぽく見える様にモデルカステンカラーのC-06(履帯色)を使用しています。各排気管の向きは、カウリングカバーを仮組みして調整を行います。

 そして、発動機をセットし接着します。その際、機体に対する前後左右の傾きに注意しながら慎重に行います。このあと、カウリングカバーも取付け本接着します。

 機首廻りの組み立て作業を終えたら、脚廻りの組み立てと機体への取付けです。尾輪から取付け、主脚・主輪の順に取付けます。主輪は自重変形部分のを接地位置合わせます。

 主輪カバー類の組み立てと機体への取付けです。取付け用の孔に塗料が回って径が小さくなっている場合がありますので、ムリしないで、ピンバイスで孔をさらってスムーズな取付けを心掛けます。ついでに、燃料冷却器も取付けています。

 フラップの取付けです。四式戦と異なる機構のため、ある意味、本作の見せ場となります。

 翼端灯、及び尾灯を自作して取り付けます。自作方法は、透明プラ棒を熱して、自作の型に押し付けて切り出しています。着色カラーのクリアーレッド、クリアーブルー、クリアーは、タミヤのエナメル塗料です。

航空灯の自作クリアーパーツ製作法
ディテールアップの目的と効果 航空機に設置されている灯火器具(翼端灯、尾灯、編隊灯等)は、航空灯または位置灯と言い、 航空機の進行方向と位置を表示するための設備です。この部位、スケールキットでは極小パーツとなるため、一般に省略されているか、...

 主脚位置表示棒の取付けです。切り出した洋白線(0.4mmΦ)から自作し、赤色塗装しています。

 プロペラの取付けです。プロペラ部分は、メッキ調塗料(ガイヤのプレミアムミラークローム)にて磨き上げられた状態に仕上げています。

 アンテナ支柱と空中アンテナ線の取付けです。空中アンテナ線は、黒色テグス0.13mmΦを使用しています。空中アンテナ線の端部の白い球状のものは、絶縁体の碍子を表現しています。

【空中アンテナ線基部の製作法】
空中アンテナ線基部について解説 第二次世界大戦期の航空機における無線器では、機体外部に露出する空中アンテナ線が張ってあります。実機においては、この空中アンテナ線が金属製の機体に触れるとアンテナとしての機能に支障をきたすため、このアンテナ線の...

 そして、作業完了した全景です。木部と金属部との範囲については、四式戦の図面を流用して、自分なりの考証も加味して設定検討を行っています。

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