本作品は、当サイトをご覧頂いた方からのご依頼にて製作代行させて頂いています。ご依頼の機体は、2021年3月まで航空自衛隊で運用されていた戦闘機F-4EJ改「ファントムⅡ」です。それも固有機で機体番号431号機です。本機は、国内生産機のEJ型で、国内最初にEJ改型への改修された機体です。岐阜県各務原市にある航空自衛隊 岐阜基地の飛行開発実験団の配属機として、2021年3月に行われた退役ラスト・フライトで飛行した3機の内の1機でもあります。退役後の431号機は、令和5年3月より、岐阜かかみがはら航空宇宙博物館に収蔵、一般展示されています。
令和5年12月度(第2回)の進捗状況
前回で仮組みと各パーツの成形調整まで終えましたので、機体の本組立てと小物類の塗装仕上げに入ります。それでは各工程の解説です。
コクピット内部の仕上げ
飛行機模型の製作におけるクリティカルパス工程であるコクピット部分の先行製作。本キットも例に漏れず必須の工程となっています。よって、コクピットと機体外壁の内面の塗装仕上げまで終えた後、組立てとなります。尚、キットの計器パネルのパーツについて、フラット面のデカール対応用と凹凸モールド面の塗装対応用の2種選択式となっています。本作品では、キャノピー閉状態での仕上りとなりますので、デカール仕様とし、塗装方法は、定番のワンウェイトーン塗りで基本塗装を行い、全体をウォッシング(黒色+こげ茶色)して仕上げています。
前脚・主脚格納庫の仕上げ
こちらもコクピットの作業工程と同じく、先行して塗装仕上げまで行った後、機体側に取り付けます。各部分、本キットでは別パーツとなっていますので、マスキング無しで塗り分けが出来て助かりますね。
排気ノズル内部の仕上げ
ジェットエンジンの排気ノズル・パーツついて、その内部の塗装も先行して行います。キットの組立て説明書における指定塗装色は、黒鉄色(C28)となってますが、実機写真を確認すると、排気口ノズル内面は、奥のエンジン・リングと共に薄クリーン系の保護塗装が施されています。ですので、それらしくなる様に基本塗装後、「アルコール落とし法」によるウエザリング塗装を行っています。
エアインテイク内部の仕上げ
こちらもコクピットの作業工程と同じく、内側を先行して塗装仕上げまで行った後、機体側に取り付けます。キットの組立て説明書における指定塗装色で問題無さそうなので、これに従っています。
機体の本組立て
各先行組立てパーツ+塗装先行仕上げパーツ群を組込み、かつ各部を接着しつつ機体の本組立てを行います。
尚、いくらパチピタ・キットと言っても、パーツ接合部分には、微細な隙間は発生します。また、パネルラインにパーツ接合部分を持ってきた設計ですが、パーツ製造における金型脱型を考慮してか、パーツのエッジ部分は局面の面取りとなりピン角でないので、他のライン・モールドと比べて異質感があり目立ちます。これは、後の工程で補正します。
小物類の組立てと下地処理
後の機体外面塗装作業に備えて、各部の小物類についても、塗装工程を考慮しつつ組立てます。因みに本キットは、塗り分けを考慮したパーツ分割となっていますので、マスキング手間は最小限で済みそうです。
ジェットエンジンの排気口パーツついて、その内部にパーティングラインがあるので、忘れずに処理する必要があります。ここ結構、目立ちますので。
機首のピトー管について、今回追加オプションで真鍮製の市販アフターパーツに置き換えます。ジェット機と言えどもナナニイのスケールなので、微小パーツです。取り扱い注意なので、本接着は後の工程で行います。
パイロン・パーツについて、本作品は、展示機仕様なので、ミサイルランチャー・ラックは未装備。キット・パーツでの不要部位は忘れずにカット+表面処理しておきます。
コクピットのパイロット・シートの組立てです。市販アフターパーツのシートベルト(ファインモールド製)を今回追加オプションで組込んでいます。
小物類の塗装仕上げ
主脚・主輪廻り部分の塗装仕上げ完了です。定番のワンウェイトーン塗りで基本塗装を行い、全体をウォッシング(黒色+こげ茶色)して仕上げています。各オレオ部分は、ハセガワのミラーフィニッシュ・シートを貼っています。
機体下面の各ハッチ・カバー類の内側部分の塗装仕上げ完了です。同じく定番ワンウェイトーン塗りで基本塗装を行い、全体をウォッシング(黒色+こげ茶色)して仕上げています。
前脚・前輪廻り部分の塗装仕上げ完了です。同じく定番ワンウェイトーン塗りで基本塗装を行い、全体をウォッシング(黒色+こげ茶色)して仕上げています。同じく各オレオ部分は、ハセガワのミラーフィニッシュ・シートを貼っています。
次月の作業予定
今月の作業は、機体の本組立てと小物類の組立てと下地処理、及び塗装仕上げまで終えました。次月は機体の本組立てと下地処理・スジボリ直しと、塗装作業に着手したいと思います。
・機体の本組立てと下地処理(スジボリ直し作業を含む)
・機体各部の塗装作業
それでは、次月末まで、ごきげんよう。
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