2024/09/24 製作記事~1/32 ニューポール17(ホビークラフト)~#02

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ニューポール17 製作記まとめ(主に工作編)

 前回では、カウリングの脱着式にしてエンジン廻りの改修を行いました。まだ、全体の仮組みを行っていないので、今回は、仮組みができる状態まで必要なパーツの切り出しと整形を行います。

主脚部分のディテールアップ

 主脚部分の改修残りで、機体と取り合う基部の金物ディテールを切り出したプラ板(0.2mm厚)等にて再現します。

尾橇(びぞり)の補修とディテールアップ

 やっちゃいました・・・、尾橇(びぞり)の先端部を折ってしまいました。キットのプラ材質が、非常に硬質なので、柔軟性が無く、知らずと引っかけて簡単?に折れました。メーカーにおけるパーツ数の削減設計とは言え、この部分は、別パーツでお願いしたいトコロですね。

 仕方がないので、尾橇部分は、補強を兼ねて自作します。尚、キットの形状は、デフォルメ感が漂うので、ついでにディテールアップしています。尾橇部分の基部はプラ棒(2mm角)から切り出し、橇部分は真鍮平板(1.3mm幅✕0.4mm厚)を加工しています。また、これらの結束金具は、プラ板(0.2mm厚)とホッチキスの針を曲げ加工して再現しています。

 自作の尾橇パーツを機体に装着します。尚、機体側には内部にブラ棒を仕込んで尾橇パーツの受け補強を行っています。これで、一寸やそっとではもう折れることはありません。

主翼の調整

 続いて、主翼パーツの調整作業に入ります。上主翼は、一枚モノでフラットですが、下主翼には、上反角が付いていますので、補強を兼ねて、真鍮線(0.8mmΦ)を機体胴体を貫通させて、左右両翼に差し込みます。

 そして、下主翼を機体胴体にセットして、左右の上反角が同じになる様に調整します。これで下主翼の位置と角度が概ね決まりました。

尾翼類の取付け位置調整

 尾翼廻りの製作・調整です。キットには、水平尾翼の機体へのセットする位置の印(ダボやスリット)が無く、ただのイモ付け・・・。仕方がないので、位置決めと補強を兼ねて、水平尾翼側にプラ棒(2mm角)、機体側にダボスリットを開口しています。

 更に垂直尾翼、なんと機体と線状断面にてイモ付け。そもそも接着強度の確保が出来ているのか、メーカー設計者のセンスを疑ってしまいますが、やはり簡易キット、一々驚いていても仕方がありません。

 垂直尾翼の回転軸を真鍮線(0.4mmΦ)にて軸打ちし、機体側には受けの真鍮パイプを設置して補強しています。

仮組み確認

 垂直尾翼パーツを機体胴体にセットし、状況を確認調整した後、全体の仮組み確認を行います。ここから、更に細部の不具合箇所を見極め、今後の調整作業をピックアップしていきます。

 具体的には、各パーツ間の隙間やズレ、左右不均等、何処に原因があり、何処を調整してやれば解決できるかをじっくりと観察します。因みに接着してなくてもガタツキなく、ストレスなく、各パーツがしっくりと組まれている状態を保持できるのが理想です。

上下主翼間の支持材の角度調整

 では、全体の仮組み確認からの課題攻略に入ります。先ずは、上下主翼間の支持材ですが、キットパーツでは、V字角度が微妙に大きく上下主翼のダボ孔にピッタリと入りません。ですので、先端間隔寸法を約1mm縮める補正を行います。補正方法は、V字の谷部分に切り込みを入れて、力技にて押し縮めます。下写真の右側は、キットパーツの状態。左側はキットパーツを補正した状態。

 角度補正が完了したら、V字の谷部分の切り込みに瞬間接着剤を充填し、隙間を塞ぎます。更に結束バンドのモールドが、簡易的過ぎるので、サフェーサーを盛って立体感を持たせてやります。

 結束バンド・モールドのサフェーサーが乾燥したら、スポンジヤスリ等でサフェーサー表面を整えて、形状と仕上り確認のため、ブラックを吹きます。また、キットパーツでは、上下の基部金物のモールドが省略されていますので、同様にサフェーサーを盛ってモールドを構築してやります。

 上下主翼間の支持材の仕上げ塗装です。主材料は、木材なので、ウッドブラウンにて基本塗装後、エナメル塗料にて木目表現を行い、クリアーコート(クリアーイエロー+クリアーオレンジ)。結束バンドは、シルバーを塗装して、薄めたエナメル塗料でウォッシュ・フィニッシュにて仕上げています。

エンジンの塗装仕上げ

 さて、作業は全体の仮組み確認からの課題攻略中なのですが、これまでずっと工作ばかり行っていますので、少々飽きてきました。ですので、部分的に仕上げ塗装を行ってみます。先ずは飛行機の心臓であるエンジンからですね。キットのパーツは、少々ディテールが省略されていますが、良い造形ですね。丁寧に塗り分けてやると、中々リアルになります。

 今回は控えめの汚しで、シリンダー部分の焼け表現をクリアーイエローとクリアーブルーを吹いて、
薄めたエナメル塗料でウォッシュ・フィニッシュにて仕上げています。

 エンジン裏側には、点火プラグ線を銅線(0.19mmΦ)にて追加しています。混合気を送るインテーク・マニホールドは、銅管ですが、熱や油で汚れた感じを出すため、薄めたエナメル塗料でウォッシュ+拭き取り(主に綿棒でポンポン拭き取り)にて行っています。

各部外装部分の塗装仕上げ

 続いてプロペラの仕上げ塗装です。実機は、木板の積層合板から削り出して製作されていますので、
マスキングにて濃淡2色のウッドブラウン系の塗装にて塗り分けて、色鉛筆にて木目表現を行った後、クリアーコート(クリアーイエロー+クリアーオレンジ)。更にクリアーを塗り重ね、研ぎ出しにて表面を平滑に仕上げています。

 エンジンカウルカバーの仕上げ塗装です。下地のシャドー色にブラックを吹いた後、パネルの縁を残す様にファンデーション・ホワイト(フィニッシャーズ・カラー)にてハイライト吹きを行い、スーパーステンレス2(SM204)にてオーバーコート。更に、パネルの縁を残す様にスーパーファインシルバー(SM201)にてハイライト吹きを行っています。そして、微妙に汚れた感じを薄めたエナメル塗料でウォッシュ+拭き取りにて行い、グロス・クリアーコートにて仕上げています。

 主脚部分の仕上げ塗装です。下地のシャドー色にブラックを吹いた後、ワンウェイトーン塗りの要領でファンデーション・ホワイト(フィニッシャーズ・カラー)にてハイライト吹きを行い、スーパーシルバー(C159)にてオーバーコート。各基部の金物は、シルバー72.052(ファレホ/GAME COLOR Metallic)を筆塗りにて仕上げています。同様に微妙に汚れた感じを薄めたエナメル塗料でウォッシュ+拭き取りにて行い、半艶クリアーコートにて仕上げています。

【ワンウェイトーン塗り】
【塗装方法の解説】 本サイトの作品において、主に操縦室内部や外部から見える主脚格納部等に用いている塗装方法で、下地シャドー色の低明度色(暗色)の上へ、高明度色+彩色(清色)を入射光の照射の如く吹付けて塗装することから、暗清色照射塗法(ワンウ...

  今回はこの辺で、ごきげんよう。

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