2021/11/13~2022/01/10 製作記事~1/48 Ho229(造形村)

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怪鳥ホルテン~三“味”一体~ 製作記(まとめ編)

造形村1/48 Ta152H-1の完成の勢いを借りて、懲りずに今度は同社の1/48 ホルテンHo229の製作に着手してしまいました(笑)。完成時はスケルトン状態を再現出来る等、造形村SWSシリーズは相変わらずの超絶キットで、凄まじいパーツ構成となっています。

機体構造の概要

まず機体構造のお勉強から、実機は終戦末期でのアルミニウム等の戦略物資を多用しないように配慮し、当時主流であった全金属製モノコック構造ではなく、鋼管のフレームに接着剤でベニヤ板を組み付けるといった簡易な構造で製造されております。それを何とそのまま再現しているのが、本キットの最大の特徴となっています。

エンジン

搭載されるターボジェット・エンジン(ユンカースJumo 004B-2)の完成です。素組でもこのディテールです・・・、造形村恐るべし!
塗装配色は基本、組立説明書に準じていますが、シルバー色においては、実物の使用想定を考慮?して5~6色(塗料+銀サフ研磨仕上げ)を使い分けています。特にエンジン後半部の排気ノズル部分は高熱になるので、全体的に白っぽくムラ焼けしているのをノッキング・ブラシ塗法ベースで表現してみました。また、排気口廻りは、タミヤのウエザリングマスターを用いて高温焼けを控えめに施しています。あと、エンジン中央部の黒色部分には、ガイヤカラーのプレミアム・ブルー・ブラックを使用しています。この色は黒から青へ見る角度によって変わるパールカラーですが、艶を抑えると上品な黒色に見えるので、なかなか面白い色です。少し値が張りますが・・・。

【ノッキング・ブラシ塗り】
【塗装方法の解説】 本サイトの作品において、主に機体ジュラルミン素地仕上げ部分に用いている塗装方法をノッキング・ブラシ塗りと称しています。特に大戦末期の日本軍機に多く見られる無塗装面の再現を図っています。概要は、下地となるシャドー・シルバー...

機体内部フレーム

機体内部・鋼管フレームが概ね組み上り、基本塗装まで完了です。また、仮組み確認ではフレーム上下のパーツの合いも上々の様です。
当時、最新技術であるジェット軍用機の内部構造が、ひと昔(第一次世界大戦)のモノと同じ鋼管フレームで、外装がベニヤ合板で覆われている機体・・・・、なんて組み合わせなんでしょうか!
完成しているターボジェット・エンジンは、このフレームの中に組み込まれますが、フレームの細かい部分塗装作業を残していますので、合体までもうひと踏ん張りです・・・。

主翼に装備されるMK103機関砲(口径30mm)と弾倉の塗装が完了しました。組立て説明書ではガンメタリックでの塗装指示で一般的なのですが、黒染鉄が鈍く光るリアルな「銃」の仕上り感には今ひとつですね。そこで、私が常用している方法を下記に紹介します。

【銃器等の塗装法】
塗装法の解説 銃器(機銃や機関砲)等の塗装について、組立て説明書ではガンメタリックや黒鉄色等での塗装で指示されているのが一般的です。しかし、黒染鉄が鈍く光るリアルな「銃」の仕上り感には今ひとつですね。そこで、私が常用している方法を紹介してみ...

部分塗分けを終えた機体内部・鋼管フレームへ、ターボジェット・エンジンとMK103機関砲(口径30mm)+弾倉の組込みが完了しました。あとコクピット部を取付ければ、胴体部?内部フレームは全て完成となります。しかし、流石にキット・パーツの合いが良いといっても、細かく細いパーツの連続する組上げなので、各部の微小なひずみの蓄積が部分部分で発生していました。何とか力技にて納めましたが・・・。初見ではやはり手強いキットです。組立てながらの調整で思ったより作業時間が掛かってしまいました。

コクピット

機体内部・鋼管フレームへ、コクピット部の取付けを完了し内部フレームは全て完成となりました。計器パネルは、私の好みでメーカーアフターのエッチング・パーツを使用していますが、キット・パーツには、精密な彫刻が施されており、計器メーターもデカール2種類(計器盤一体タイプと各メーター別タイプ)も付属する、至れり尽くせりの内容となっています。あと、ディテールアップとして、シートベルト(ファインモールド製・エッチング)と計器メーター裏の配線(リード線を解した極細銅線にて)を追加しています。このキット最大の特徴は、外装パネルが全てクリアー・パーツで構成されています。これを活かして構想通り仕上げます!。

主翼

主翼の製作にあたり、主翼内部に納める燃料タンクが仕上りました。キット組立て説明書ではシルバー色指定ですが、主翼内唯一の臓物なので他とのバランスを考慮して少し塗装をアレンジしてみました。実機は試作機なので手作業により燃料タンクが仕上げられた風に、外装金属表面の成形時にできた凹凸面をノッキング・ブラシ塗りにて表現してみました。

主翼フレームの組立てと塗装が完了し、主翼内部に燃料タンクを納めて仕上りました。写真は機体胴体?との接合確認のため仮組みした状態です。因みにこのキットにおける主翼フレーム・パーツは片翼でほぼ2パーツで構成されており、また胴体フレームとの接続も実機と同様に再現(写真の楊枝位置でのピン固定)されています・・・、ヨンパチなのにこのディテール!恐るべし造形村。

外装仕上げの下準備に入りました。キット外装は全てクリアーパーツで、内部メカをスケルトンに出来るようになっていますが、本作品の試みでは機体下面は全て塗装しますので、機体下面の内面にマテリアルを再現すべく、木目部分となる部分(といっても、ほぼ全面・・・)に市販の木目デカールを貼ります。

が、キットの下面パーツ内面には凸フレーム・モールドが彫刻されていますので、木目デカールの切り貼りや貼り分けに手間がかかります。写真(上)は、作業途中です。

キットの下面パーツ内面の木目デカール貼りが完了しました。簡単ですが下記に作業内容をまとめてみました。
【作業内容】
①パーツがクリアーである事を利用し、外装パネルラインを内面へスジボリ転写。
②下面パーツの全面サフェーサー吹き
③下面パーツの内面へ、タン色(C44)を塗装(木目デカールの下地色になります)
④艶有りクリアーコート(木目デカールの密着性向上のため)
⑤木目デカール貼り(木目パターン2種を使用)

クリアーパーツの研磨は透明度アップ後、表面保護のために光沢 スーパークリアーⅢUVカット(GX112)をコートし、更に仕上げ研磨しています。

下面の内部塗装が完了し、上面のクリアーパーツ研磨にて透明度UPしたので、外装仕上げの下準備がひと段落付きました。ここで、主翼と胴体を接合し内部フレーム+外装パネルとの仮組み整合チェックします。各部個別に事前調整を行っていましたので、まずまずの整合です。機体下面内面の木目デカール貼り・・・、あまり見えませんね。苦労した割に合わないのですが、チラリズム効果ありとして満足しておきます。

降着装置

ほったらかしにしていた降着装置の組立てと塗装、そして機体胴体への取付けを行いました。因みにこのキット、ブレーキホースに加えて降着装置の引込みフレームまで完全再現されています。特に前輪降着装置は、胴体フレームの奥深くまで組込まれているので、外装パネルを取付ける前に降着装置を胴体フレームに取付けておかないと、後付けは困難になります。また、車輪タイヤの自重変形は底面をヤスリで削っただけですが、キットの構造上、後輪は回転なしの固定付けなので、前輪セットでの仮組みにて接地面を割り出しています。

外装塗装と各部組立て

木目塗装は、専用のマスキングエッチング・シートを使用してみました。凹凸面部には少々コツが必要ですが、簡単に木目塗装が出来ます。

外装塗装の工程に入り、それも徐々に終盤に向かっています。仕上り設計では、主翼部分を通常迷彩と外装マテリアルをそれぞれ部分塗装しますので、外装木目塗装まで完了した状態を写真アップしています。このあとの外装メタル素材部分塗装が完了したら全てのマスキング材を撤去し、塗装工程は完了の予定です。因みに仕上りイメージは、・・・キカイダー?みたいな感じになりますね。尚、写真(上)の胴体部分は下面パーツで、内側は木目デカールを貼っています。内外の異なる模型仕上げ材料とする、二つのアプローチにて木目模様を表現してみました。

外装塗装の工程もほぼ終わり、主翼と胴体のマスキング材を除去しました。特に大きなトラブルは無さそうです。僕らのキカイダー・・・、もといホルテンの仕上りは、構想設計通りキットの持ち味を生かすべく、通常迷彩・外装マテリアル・スケルトン(内部メカ)と三つの要素を同時に表現した欲張りな内容となります。

デリケートな位置決めで小物の取付けに少々手こずっていますが、製作記はここまでとさせて頂き、完成披露となります。

怪鳥ホルテン~三“味”一体~(2022年)
ドイツ空軍 高々度戦闘爆撃機 1945年 想定量産型(試作機「HoⅨV3」ベース) ◆作品概要◆【キットメーカー】造形村【スケール】1/48【機種タイプ】ホルテンHo229【作品の完成】2022年1月 メーカー・アフターパーツ(コクピットパ...

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