2024/06/13 製作記事~1/48 フィアットG.55/0 チェンタウロ(スぺシャル・ホビー)~#09

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フィアットG.55/0 チェンタウロ 製作記まとめ(主に工作編)

 前回でリベット打ち作業が完了しましたので、塗装工程に入ります。尚、塗装に関する技法について、下記の【カスケード塗り/応用形その2】 にもまとめていますので、宜しければクリックにて御覧ください。 それでは工程の解説です。

【カスケード塗り/応用形その2】
【塗装方法の解説】 本サイトの作品において、機体迷彩塗装に用いている多段階グラデーション塗装方法をカスケード塗りと称しています。概要は、ベース色とする溶剤系アクリル塗料(ラッカー系塗料)の各ビン生指定色(ベース色)と、これらベース色を基準に...

塗装工程

 今回は、総リベット打ちなので、その効果を活かすため国籍マークや機体番号は塗装にて行います。ですので、マスキングシートから切り出して所定箇所へ貼り込みます。因みに国籍マークや機体番号は、カッティングマシーンを使用しています。イタリア機の国籍マークは、左右が鏡面反転形なので、注意が必要ですね。

 複雑な文様のイタリア機国籍マークについて、実機での仕様も塗装仕様とデカール(シート貼り)仕様との2種類あったとのこと。見た目の違いですが、塗装仕様ではテンプレートを使用するためか、一部途切れた簡略的な形状となっています。本作品では、キット塗装説明書から推察するに、主翼上面が塗装仕様で、下面がデカール仕様の様ですね。

 国籍マークや機体番号のマスキング作業を終えたら、上面の迷彩塗装に入ります。今回チョイスの迷彩パターンは、やっぱこれ、大戦末期の新型機に採用された3色スプリンター迷彩ですね。尚、各色の色味については、キットメーカー毎に異なっていますので、今回は本キットの塗装説明書ではなく、手持ちで比較的リリースが新しいスウォード社のFiat G.55(1/72)のキットで指定されているクレオス・カラーにて配色してみました。それでは、手順解説です。先ず、パネルラインに沿ってブラック色にてシャドー塗装を行います。

 続いて、濃色からのカスケード塗法にて、ダーク・グリーン系色(C302)を吹き終えた状態。

 そして、キット塗装説明書の塗装図を同縮尺コピーして切り出したマスキング紙を両面テープ(弱粘着タイプ)でダーク・グリーン系色部分を覆いマスキングした後、ライトブラウン系色(C43)にてカスケード塗法にて吹き終えた状態。

 同様に切り出しマスキング紙をライトブラウン系色部分を覆いマスキングした後、サンドブラウン系色(C39)にてカスケード塗法にて吹き終えた状態。

 最後にマスキング紙、及び上面部分の国籍マークや機体番号のマスキング材を除去します。この段階で、マスキング不足にて不具合箇所が出てきますので、補修吹きを行い作業完了です。

 機体下面も同様に塗装、及び補修吹きを行います。

塗膜の研磨工程

 機体迷彩の基本塗装を終えましたので、更なる味付け作業に入ります。ここで、カスケード塗法の真骨頂となる、塗膜研磨工程です。基本塗装で塗り重ねてきた下地色を塗膜研磨にて浮き上がらせて色味に深みを持たせます。塗膜研磨に使うのは、➀メラミン・スポンジと➁ヤスリスティック(フィニッシュ)の2種類です。

 先ず、メラミン・スポンジで塗膜表面のミストを除去する感じで、塗装色味の変化に注意しながら研磨します。目安は、パネルライン廻りのシャドー色のブラックやリベット廻りで微妙な濃淡が出てきたらOKです。尚、多少やり過ぎて下地色が少し派手に出ても、後の工程で補修するので大丈夫です。因みに下面グレー色で向かって左側の主翼中央部で、シャドー色のブラックが目立って露出してしまいました。次にヤスリスティック(フィニッシュ)を塗膜に当てて研磨し、艶を出します。これにて塗膜研磨作業は完了です。

ウォッシング兼スミ入れ工程

 次の工程は、ウォッシング兼スミ入れです。エナメル系塗料の艶消しブラックとダーク・ブラウンとを同量で混色したものを専用溶剤で薄く溶いて全体に筆で塗ります。

 エナメル系塗料が乾燥したら、専用溶剤かジュッポ・オイルで塗料を拭き取ります。今回は、少しスミを残し気味にしたいので、ジッポ・オイル(有名なライターのオイル)で拭き取っています。この段階で、前工程で研磨し過ぎて目立ったトコロも馴染んで自然な濃淡の一部になるのですが、やはり、下面グレー色で向かって左側の主翼中央部で、目立ったシャドー色のブラックは不自然でしたので、ここで補修します。エアブラシを絞って、シャドー色のブラックの上に同色をスポット的に吹いて作業完了です。

仕上げ工程

 迷彩塗装における味付け作業が完了しましたので、これまでの作業効果を保存するために、全体をクリアーコート(光沢)します。光沢のクリアーコートを使用する目的は、全体の艶下地を同じ(各色によって艶程度が異なるため)にすることと、デカール貼り時のシルバリング防止を兼ねています。

 塗装が乾燥したら、デカール貼り(イタリア・トリコロール、部隊マーク等)を行います。

 デカールがモールドに密着・乾燥したら、全体に仕上げクリアーコート(半光沢)を行い塗装作業は完了です。あとは、塗装仕上げを済ませた各小物パーツを組付け、黒テグスにて空中アンテナ線を張って組立完了です。この後、部分ウエザリングを行って完成です。

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