中国人民解放軍海軍 殲-15(J-15A)艦上戦闘機「フライングシャーク」 製作記まとめ(主に工作編)
前回では、本格組立てに向けて製作を進め、コクピット廻りの製作と塗装仕上げ、小物類の塗装仕上げを行いました。 今回から、機体本体塗装工程に入ります。早速、解説に入ります。
機体本体の塗装仕上げの工程
先ずは定番のグロスブラックを全体に吹いて、表面のヤスリキズや継ぎ目消し不良箇所のチェックを兼ねて全艶の塗装下地を作ります。


次にフィニシャーズカラーのファンデーションホワイトをパネルラインを残す様にランダムにスポット吹きして、ハイライト部分を塗装し、かつ塗装下地に変化を付けます。


続いて機体本体色のライトグレー(クレオス C338)を吹いて全体をオーバーコートします。尚、オーバーコートは、下地色の白色と黒色がうっすら残る程度に留めます。塗装後は、表面にミスト紛がついてザラ付きますので、シンナーの生吹きを行って塗膜表面を整えると、下地の明暗変化と塗膜の光沢が戻って来ます。尚、本機は、基本ライトグレーの単色塗装で、仕上りが単調になりがちなので、この様にパネルラインのシェードと合わせてパネル部分に明暗変化のある塗装色を加えると効果的です。


エンジン・テールパイプ、機首機関砲パネル部の塗装仕上げ
エンジン・テールパイプの塗装も機体本体と同様に下地変化を付けます。尚、エンジン・テールパイプは、シルバー系のメタリック色なので、下地の濃淡の付け方は、機体本体色の場合と逆になります。また、今回のパネル内のランダムスポット塗装は、虫食いマスクを使用しました。因みにこの虫食いマスクは特殊紙製で、塗装で付いた塗料を溶剤で落とすことができ、何度も再使用が出来る商品です。また紙なので曲面にも追従できます。


エンジン・テールパイプの仕上げ塗装です。機体本体と同様にスーパーアイアン2(クレオス SM203)を吹いて全体をオーバーコートします。尚、オーバーコートは、下地色の白色と黒色がうっすら残る程度に留めます。


シルバー系のオーバーコートの場合、見る角度で下地濃淡の変化を確認できます。このままフィニッシュしても良いし、クリアーコートして下地変化を際立たせても良いし、仕上りイメージに合わせてチョイスします。

メタル面が露出する機首機関砲パネル部分も同様に塗装を行います。

実機のエンジン・テールパイプは、熱焼けによりパネル表面に色味変化が見られます。ナナニイ・スケールで、実機並に色の変化を加えることは現実的でないため、機体全体を捉えた遠目の実機画像からイメージして、前後パネルの境目にマスキングテープを貼り、スモークグレー(クレオス C101)を吹いてシェードを入れた後、全体に半光沢クリアーコート(クレオス C108)を行い、下地変化を際立たせています。


機首機関砲パネル部分は、半光沢クリアーコート(クレオス C108)のみを行っています。

あと、細かな塗り分けを行って、機体本体の基本塗装は完了です。エンジン・テールパイプ、及び機首機関砲パネル部には、ウェザリングにより更なる変化を付ける作業を行います。


ジェット排気ノズル廻りの塗装仕上げ
先に、ジェット排気ノズル廻りの基本塗装とウェザリングによる熱焼け表現を行った塗装工程を解説します。下写真で左側は、基本塗装状態で、右側は、アイリス板基部パネル部分が熱焼けした表現で仕上げた状態です。因みに基本塗装は、アイリス板部分を履帯色(モデルカステンカラー C-06)、アイリス板基部パネル部分を焼鉄色(クレオス C-61)で行っています。

今回のウェザリングによる熱焼け表現の色付けに使用するのは、リアルタッチマーカーで、青色、黄色、及びオレンジ色の3色を使用します。

実機写真を見てイメージ構築を行った後、アイリス板基部パネル部分に3色をパネル毎にランダムに塗ります。

リアルタッチマーカーは、アルコール系溶剤塗料なので、エタノールを含ませた綿棒を用いて、アイリス板基部のパネル毎にリアルタッチマーカーの上からトントンと叩いて溶かしながら暈す様にリアルタッチマーカーを拭き取ります。

拭き残ったリアルタッチマーカーの色味が、下地塗装の焼鉄色に色の変化を与えることで、熱焼けした様な仕上りになります。

今度は、アイリス板部分が相対して単調に見えるので、色の情報を追加します。色味追加の方法は、色鉛筆を用いてアイリス板部分のエッジ部分を強調します。

下写真で左側は、アイリス板部分のエッジ部分強調前で、右側は、強調後です。因みに色鉛筆はセピア色を使用しています。

最後にタミヤウェザリングマスターの青焼けと赤焼けをアイリス板部分にランダムに擦り付けて仕上げます。あと、排気ノズル内部は、ブラック下地の上に薄くホワイトコートを行い、水性アクリルのミディアムグレー(タミヤ XF-20)を吹いた後にアルコールの生吹きとエア吹きする技法のアルコール落としを行って熱で白化した様(実際に塗料を白くかぶらせる)に仕上げています。

エンジン・テールパイプ、機首機関砲パネル部のウェザリング塗装
エンジン・テールパイプの追い熱焼けウェザリングを行う前に、機体全体にエナメル系塗料ブラックとダークブラウンの混色にて、スミ入れ兼ウォッシング塗装を行った後、クリアーコート(クレオス GX112)にてスミ入れ兼ウォッシング塗装の保護を行っておきます。
本題に戻って、エンジンパネル部の追い熱焼けウェザリングですが、歯ブラシ型ブラシ(100均ショップで入手)にエナメル系塗料のダークアイアン(タミヤ XF-84)つけて、ドライブラシします。尚、ドライブラシの筆使いは、擦るのではなく、叩き付ける様して、薄く暈す感じで塗料を乗せて密度感を上げます。最後に点検パネル部分は、焼けが周囲より薄いので溶剤を含ませた綿棒等で、塗料を拭き取って仕上げます。

作業完了後、エンジンパネル部に先の工程で仕上げた排気ノズルを仮り設置して、全体の色味バランスを確認します。

下面部も同様に仕上げています。エンジンパネル部は、クリアーコート(クレオス GX112)にて追い熱焼けウェザリング部分の保護を行います。比較的に単純なウェザリング塗装方法ですが、重ね塗り効果もありナナニイのスケール感を考慮すると、この程度で留めておくのがイイ感じです。

小物類の塗装仕上げ
最後に残っていた小物、アレスティング・フック(着艦フック)の仕上げです。白黒シマシマは、キットにデカールの付属なしで、実寸塗装図もないので、Su-33実機を参考にマスキング塗装と部分筆塗り分けで仕上げました。因みにJ-15のアレスティング・フックの塗色は、白部がオレンジ色となったバージョンが、後年配備機に多く見られます。塗装変更された時期について良く分からないので、今回マーキング機が、初期配備機に該当することから白色としています。

今回はこの辺で、ごきげんよう。



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