中国殲-15(J-15A)艦載戦闘機「フライングシャーク」 製作記まとめ(主に工作編)
前回では、仮組みから尻餅状態の解消対策、ミサイルとパイロンの取付け基部の補強工作等の本格組立ての前に行っておく補強工作、部分ディテールアップ工作の解説を行いました。 今回も、その続きを行います。早速、解説に入ります。
垂直尾翼のILSアンテナ・パーツの取付け
このキット、細部再現用にエッチングパーツが入っています。 それはそれで、メーカー姿勢の前向き感を感じるのですが、 海外キットにあるある現象のパーツ取付けのトコロで、メーカー側の思考停止、 かつ放置のままの製品化の悪癖があります。 今回もそれで、垂直尾翼の後上縁部に設置されているILSアンテナ・パーツの取付けに見られます。 エッチング製のILSアンテナ・パーツを垂直尾翼側に取付けるための代が全く無く、 組立説明書では、単純に矢印で表示されています。(下写真の赤丸印部分)
この様な不親切、いや怠慢(もしかして検証漏れ?)は、工夫対応が出来る一部のモデラーを除く、 多くのユーザーの失望や不信感(悪いイメージ)を招くと愚考します。

と文句を言っても仕方がなので、その対策案の一例を紹介します。 幸い、ILSアンテナ・パーツには、差込み代があるので、垂直尾翼側に差込み代の加工工作を行います。 先ず、垂直尾翼側にモールドされているILSアンテナ基部らしき、 微妙なモールドを含め差込み代の欠込み(幅0.8mm)を加えます。(下写真の赤丸印部分)

続いて、半丸プラ棒1mmΦから切り出して、ILSアンテナ基部を自作します。 ILSアンテナ基部は、垂直尾翼を両側から挟むため、同じ形状で2個作ります。

自作したILSアンテナ基部の片側を垂直尾翼の欠込み部に接着します。 実機と同様にILSアンテナ基部としてしっかりした形状となりました。(下写真の赤丸印部分)

垂直尾翼パーツをひっくり返して反対側を見たトコロです。 ILSアンテナ・パーツの差込み代として凹形状が形成されていることを確認します。(下写真の赤丸印部分)

垂直尾翼に形成した凹形状にILSアンテナ・パーツの差込み部を差込んだトコロです。 事前調整の甲斐もあり、ピッタリ納まっています。(下写真の赤丸印部分)

垂直尾翼のもう片方に自作したILSアンテナ基部を接着して、作業完了です。 因みにILSアンテナですが、実機では計器着陸システム用に設けられています。

機首カナード翼の取付け補強
主翼前部の機首カナード翼の取付け補強ですが、 差込みピン部が短いため接着面が小さく、また機体側が空洞なため、 強度アップさせる相手がないことから、真鍮線0.5mmΦを通して両翼を連結させ、 かつ回転防止用にも軸打ちを行っています。

補強工作により、機首カナード翼の取付け部の脆弱性が改善されました。 因みに、機首カナード翼には上反角がついていますので取付けには注意が必要ですね。

各翼部の取付け補強
このキットの垂直尾翼類には、機体への差し込みベロが付いていますが、大きさの割に接着面が小さいため、横方向の力に弱く、根本部分から折れやすい。なので、真鍮線で軸打ちして補強します。

仮組み状態ですが、横方向への耐性が向上しました。 あと、垂直尾翼の方向舵の上下ラインは、エッチングノコで切り込みを入れて、可動感を演出しています。

主翼の補強です。本機は空母艦載機なので、主翼は折畳み式。キットでも折り畳んだ状態に出来る様になっています。今回は主翼展張状態にて製作しますので、キットのままでの製作は、いささか強度的な不安が残ります。 よって、真鍮製0.8mmΦにて補強を入れます。因みにこの機体、全体的に平べったいので主翼が持ち手となり易いですね。

主翼パーツの合いは良好で、主翼の折畳みできる感を演出するためと、ヒンジ部分が機体色と異なるため、別々に塗装してから合体させることにします。

機体部のIFFアンテナの補強
次は、機体後部上面に設置されているIFFアンテナの補強です。キットでは機体と一体でモールド化されていて、射出成形技術としては、スゴイのですが、制作中の取回し過程で破損しそうなので、洋白線に置き換えます。(下写真の赤丸印部分)

キットのプラ部分をカットして、洋白線に置き換えた状態。洋白線は0.4mmΦを使用し、実機の見た目スケール感に合わしています。(下写真の赤丸印部分)

機首部下面に設置されているIFFアンテナも同様に補強します。(下写真の赤丸印部分)

同様にキットのプラ部分をカットして、洋白線に置き換えた状態。因みにIFFアンテナは、敵味方識別装置用に設けられており、実機の形状は板状です。今回は、小スケールでの強度面と雰囲気にて円柱状のままとします。(下写真の赤丸印部分)

機首レドームのピトー管の補強
機首レドーム先端に設置されているピトー管の補強です。今回はディテールアップも兼ねて社外アフターパーツを使用します。尚、J-15用の専用のモノはありませんので、ベース機のSu-33用のモノを使用します。

といっても、ピトー管の根本径とキット取付け部径とに段差が生じるので、調整が必要となります。対策としては、キット機首側にプラ棒を足して延長し、段差を目立ちにくくなる様に調整・整形します。

今回はこの辺で、ごきげんよう。


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